PMP学習のための参考書ほか

PMPの学習に使ったマテリアルについてのメモです。以下の７つです。

• １．ガイド：プロジェクトマネジメント知識体系ガイド
• ２．参考書＋問題集：PMI教科書（翔泳社）
• ３．参考書＋問題集：虎の巻
• ４．問題集：カブトムシ本
• ５．問題集：PMBOK問題集
• ６．参考書：リタ本
• ７．eラーニング教材：PMP(R)試験対策問題集

お勧めの組み合わせを挙げるなら、

• １＋２
• １＋２＋３
• １＋２＋４
• １＋７

といったあたりでしょうか。５と６はやってないのでわかりません。

１．プロジェクトマネジメント知識体系ガイド

プロジェクトマネジメント知識体系ガイド第3版 A Guide To The Project Management Body Of Knowledge

いわずとしれたPMBOKガイド

いわずと知れた本家のPMBOKガイド第3版。必携です。洋書扱いで、5000円ちょっと。PMI本部に入会すると英語版のCDがもらえるので、英語でよい人は買う必要がありません。

説明はシンプルでわかりやすい

個人的には、あらゆる参考書より説明がすっきりわかりやすくて良いと思います。が、説明はかなりあっさりしています。また、試験勉強という観点では、この本を中心に学習すると飽きるので、別の書籍や研修などで学習し、わかりにくいポイントを本書で確認し、関連個所を読むという使い方がよいと思います。

2008年内には改定されるが、試験はしばらく第3版ベース

オリンピックイヤーに改定されるので、今年（2008年）末には第4版がでるはずです。なお、第4版が出てもしばらくの間は第3版での試験が受けられるという噂です。（並行なのか、しばらくは第3版での試験のみなのかはわかりません。）

２．PMI教科書（翔泳社）

PMP教科書 Project Management Professional 【第3版】

PMI東京が翻訳したPMPの試験対策本です。

分厚くて5040円と高いです。書籍中の問題は添付されているCDROMで繰り返し学習ができます。

章建ては時系列に近いです

何冊か使用した参考書の章建ては知識エリア別に並んでいるものが多かったのですが、この書籍は他の参考書とは変っていて、立ち上げ→計画→実行→監視コントロール→終結のプロセス群の流れに近い形で並んでいます。このため、これまで実践してきたマネジメント経験に沿って理解していき易いと思います。

じっくり理解したい人にお勧め

背景や筆者の経験に基づく説明が丁寧に書かれているので、じっくり理解し、なるほどと腑に落ちて理解をすすめていく人に向いた参考書だと思います。その点では、解説は「受験対策本」らしくないと思います。

説明はわかりにくいです

説明はかなりわかりにくいです。用語やプロセスの意味などを明確に説明してくれません。定義を説明せずに、

• こんなことにも役立つ
• こんな点にも留意すること

などと、周辺的なことを説明し始めます。このため、説明されているものの位置づけが定まらないまま読み進めることになってしまいます。

読み方の工夫

おそらく、用語やプロセスの意味は知っていて、それ以上に具体的なことを知りたい人をターゲットに書いているのだと思います。横にPMBOKガイドを置いておき、定義はそちらで確認しながら読み進めることをお勧めします。
また、分厚いので、私の同僚たちはこの本を章ごとに切り刻み、持ち歩いていたそうです。私は電車の中で読むことがないので4.5センチの厚さをそのまま持ち歩きましたが。

CD-ROMからオンラインの問題にアクセスできます

添付のCD-ROMには、アセスメント問題と書籍中の問題が収録されています。難点は、

• オンラインでないと利用できない点
• IEでないと使用できない点
• IEの設定のせいか、問題文のポップアップができなかった点

とはいうものの、結構お勧め

クセはありますが読み方を工夫すると、この書籍は良書だと思います。私が使用した何冊かの参考書の中では、試験で問われる問題の細かさや問題の雰囲気は当参考書の問題が一番近かったと思います。

３．虎の巻

PMP試験合格虎の巻―重要ポイント解説+演習問題・模擬試験

2009/9/10 追記
PMBOK 第 4 版対応版もでてます。

PMP試験合格虎の巻 第4版対応―重要ポイント解説+演習問題・模擬試験

お手軽です。

3360円。

ポイントの解説＋問題＋問題の解答です

知識エリア別に章だてられており、それぞれ　ポイントの解説＋問題＋問題の解答　という構成になっています。

わかりやすさはピカ一です

解説部分は、まず体系的に概観し、ポイントを絞ってやや丁寧に解説するという構成です。中表紙も読み飛ばせません。説明はすっきりとわかりやすくて納得性が高く、素直に頭に入ってきます。
問題の解答部分は、なぜその選択肢が○で他は×なのか納得性のある解説をしてくれています。解説、問題のバランスがとてもよく、周囲の評判もかなりよいです。2センチと持ち運びにも適した厚さで、そこもよいですね。

「受験対策本」と割り切りましょう

ポイントを絞っているため当然ですが、背景などを押さえた上でじっくり学習したい人には向かないと思います。
受験対策本として割り切って使用するのがよいでしょう。または、全体をポイントのみ概観したい用途にも使えると思います。

４．カブトムシ本

PMP試験実戦問題

ひたすら問題を解かせ、解説します。

2940円。厚さも2.6センチとほどほどです。章建ては知識エリアごと。

評判がいいようです

実はタイムアップで途中までしかやらなかったのですが、いいという評判を聞きます。章ごとの中表紙にとても簡単に知識エリアの目的や学習のポイントなどを記載し、「だいたい何をするものなの？」を頭にいれて問題を進めます。問題の解説はさすが本書の肝だけあり、丁寧です。

問題先行なので、頭をあたためながら学習をすすめます

問題集を解きながら進めるほうがよい方は多いですね。（私はそうではないのですが）知らない問題であっても、すぐに解説を見たりせず、一生懸命考えてから解説を読み込んでいく方法は、頭をあたためながら進めていけるので、とてもよいと思います。

もちろん、本書だけでは試験勉強として不足です

問題先行なので、以下の２点は苦手ですね。

• 体系的に理解できない
• 出題されない範囲は理解が漏れる

試験直前に確認の意味で解くのがよいと思います

５．PMBOK問題集

PMBOK問題集　PMBOKガイド第3版対応 Q & As FOR THE PMBOK GUIDE Third Edition

同僚が勧めていました。

なので、一応載せておきます。読んでないですけど。

６．リタ本

Rita's Pocket PMP Exam

同僚が絶賛してました

なので、一応載せておきます。読んでないですけど。英語です。

７．eラーニング教材「PMP(R)試験対策問題集」

グローバルナレッジの eラーニング教材（CDROM）です。

26,250円と、個人で購入するには勇気のいる価格です。PMBOKガイドとか、他にも買うべきものはたくさんありますし、迷いました。

問題が豊富です

問題を繰り返し解きたかったので購入しました。
700問以上と、問題が豊富です。（似たような問題で少し視点を変えたものも含まれますが・・・）

学習しやすいです

プロセス群ごとにカテゴライズされており、さらに基礎と応用に分かれています。
さすが、eラーニング用の教材なので、学習しやすいように工夫されています。

• 問題の正誤を10回前まで履歴で見れます
  • 何度も間違える問題があれば、一度参考書でじっくり復習したほうがよいです。
• 間違った問題を再出題できます
  • 苦手分野の問題を集中的に繰り返し解くことができます。
• ランダムに出題することもできるし、特定のプロセス群にフォーカスして出題することもできます
• 出題問題数は自由に設定できるので、昼休み10分とか、空き時間にあわせて学習できます。

難点かもしれないこと

• ちょっとバグがありました（言うの忘れてました）
  • 回答が間違っているのが少しあったかな。解説はあってました。
  • 単一選択式なのにチェックボックスになっており、何もできない問題が１問あったかな
  • 解説は、「結局どうなのよ！！」というのが何問かあったかな
• Windows専用です。結構イタいですね。
• インストールが必要です
  • レジストリにも書いちゃいます。会社のPCにはインストールしずらいですね。
• JRE1.3以上が必要です（たぶん難点ではないですね。ちなみに、私は1.6で使ってました。）

一番お世話になりました

空き時間に少しずつ解いていけるので、学習の中心は当CDROMでした。
また、グローバルナレッジの担当の方の対応がとてもよかったです。法人相手が中心で融通が利かないのではと思っていたのですが、納期の問い合わせをし、急いでいると話したらとても迅速で丁寧かつ柔軟な対応をしていただきました。大変助かりました。無理をお願いしてすみません。。